■【今日の1859】「お揃い」
朝日が眩しかった。
昨日までの世界が、変わった。
ああ、どれだけ今日という日を彼は待ち望んだのだろう。
いつもは眉間にある皺を少しだけ緩めて、少しだけ緊張を肩に映して。
そんな彼に遅れて、僕はそこまで好きではない黒のスーツに身を投じた。
きゅ、と首元に絞められた黒に獄寺は微笑む。
「お揃いだ、雲雀」
そう、お揃いだね。隼人。
胸元にたなびいた黒いネクタイ。
僕には少し似合わないよ。
君が凄い幸せそうだったから、なにも言わなかったけれども。
君以外の他はいらなかったんだよ、本当に。
今日は、沢田がボンゴレを継ぐ日。
隼人が、正式に右腕と呼ばれる日。
僕が、君に忠誠を誓った日。
2008/09/26